ジャガーSタイプ エアコン不調

ジャガーSタイプエアコンが効かないとのことで、ご来店くださいました。
現状確認
エアコン吹き出し口の温度を測ってみると、なんと47.8度。

危険な数値、まさに熱風です。
エアコンモジュール修理

まずはエアコンのモジュールから修理します。
エアコンモジュールは弊社でオーバーホールできますので、新品部品を取り付けるより大幅にコストカットできます。

コンソールボックスを外すとエアコンモジュールにアクセスできます。

コンソールを外し、上の方を見るとボルトで止まっているエアコンモジュールが見えます。

こちらをオーバーホールします。
その場合は、オーバーホールか中古の部品を探すことになりますが……
中古部品も壊れていて使えない、もしくは数年使用しただけで壊れてしまうといったリスクがあるので、弊社のオーバーホールをお勧めしています。
ラジエーター液の漏れ

Sタイプヒーターバルブはラジエーター右下あたりにあります。
ヒーターバルブから、ラジエータ液が漏れているのが確認できました。
バルブの動きが悪くなったり、完全に動かなくなると、バルブに圧力がかかりラジエータ液の漏れにつながります。

室内のパイプのところからジョイントされているホースを2本外します。

ヒーターバルブの止まっているボルトを外し、カプラーを外すとエンジンルーム上部に引っ張り出すことができます。

ヒーターバルブからかなりラジエータ液が滲んでいました。
このようになっていたら、ヒーターバルブが壊れている可能性があります。
(最終的には,アクティブテストや抵抗値を測って良否判定をします)
エアコンガスリフレッシュ

エアコンが効いていた時でも、運転席の温度は高めだったとのこと。
みてみるとエアコンガスが規定量入っていませんでした。これが原因のようです。
エアコンリフレッシュマシーンを使用し、車内の汚れているエアコンガス、オイルを吸い出して綺麗なガス、オイルを充填します。

高圧ポートはエンジンルームの助手席前あたりのわかりやすいところにあります。

ジャガーSタイプ低圧ポートは、左ラックエンドブーツの後ろあたりにあります。

リフトで車両を上げるとアクセスしやすくなります。

元々入っていたエアコンガスは、298gでした。正常値の半分もありません。
ガスの漏れはありませんでしたので、数十年かけて少しずつ減ってしまったようです。
これではエアコンモジュール、ヒーターバルブが正常でも、運転席の温度が常温なのも頷けます。
修理後のエアコン

なんと、アイドリング時で吹き出し口の温度が5.5度。
弊社で作業してきた中でもダントツの冷房効果です。

走行時の回転数2000〜3000回転まであげてあげるとなんと!!3.9度まで下がりました。
エアコンは快調です!
エアコンガスリフレッシュだけであれば1時間程度で作業も完了します。