日産GT-R R35

GTR VDCユニット修理で埼玉県からご来店いただきました。
R35 GT-R診断

点灯していた故障ランプ
・ABS
・サイドブレーキ
・タイヤ空気圧警告

診断機を接続するOBDカプラーは運転席足元にあります。

診断機は汎用機のマキシシスを使用します。
まずはR35の項目をタップします。

続いて年式を選びます。

車両を認識できるとこの画面になり診断が可能になります。

今回入力されていた故障コードがこちら
R35 GTR VDCユニットの場所

R35 GTRのVDCユニットはボンネットを開けて運転席前のこちらのカバーを外すと見えます。

このままだとアクセスができないので、カバー類を外します。
R35 GTR VDCユニット取り外し

まずはマスターシリンダー側のブレーキパイプを緩め取り外します。

こちらのブレーキパイプを取り外すと劇的に作業がしやすくなり、VDCユニットを取り出す際もスペースができるので絶対外してください。
GTRのVDC周りのブレーキパイプはテンションがかかっていて、取り付け時に気をつけないとネジ山を舐めてしまう恐れがあります。
弊社の顧客工場さんもいくつかなめしてしまったケースがありました。
VDCユニットのメス側のネジ山が壊れると、最悪VDCユニットASSYで新品交換の場合もあります。
マスターシリンダー側のブレーキパイプを外して、取り付け時には装着しにくいVDCユニットの方からネジを締めていけば、ネジ山を壊すリスクがかなり軽減されます。
マスターシリンダー側は上から目視もでき、VDC側に比べねじを入れやすいので絶対このやり方をオススメします。

ブレーキパイプを取り外すとこんなにスペースができます。

R35 GT-RのVDCユニットの本体はタイヤハウスをめくって12mmのナットで止まっています。
今回の原因・一度分解された形跡がありモーター破損が原因?
ABSユニットを分解したところ……


一度分解した跡がありました。
通常の壊れ方ではないので、その時の組みつけに問題があったのか、モーター内部が破損し、コイルがダメになってしまってました。
ABS修理後の作業

修理したABSを取り付けた後は、GT-R専用のアダプターをマスターシリンダーリザーブタンクにセットしてブレーキ圧送します。

前後Gセンサーと、圧力センサーをキャリブレーションすればABS,VDC関係のエラーが全て消えて正常に作動します。