いすゞ ウィザード
神奈川県のTさま、いすゞウィザードのABS修理でご来店くださいました。
ディーラーさんで診断をしたものの、部品の供給が終了しているため修理ができないとのことで弊社にご相談くださいました。
診断
まずは点灯しているランプを確認します。
▲ ABSランプ、サイドブレーキランプが点灯しています。
次に、具体的な故障箇所を特定するためにテスターで診断します。
入力されていた故障コードがこちら
ABSユニットの取り外し〜修理
▲ウィーザードのABSユニットはこちら、運転席前のこの位置にあります。
画像の黒い部分がABSユニットです。
ブレーキの配管を外さないで取り外しが可能です。
ボルト4本とカプラー2つを外すと取り外しができます。
基板の目視点検
取り外したABSユニットを分解して、基板部分を目視で点検していきます。
するとハンダ割れが確認できました。
ハンダを全て再実装していきます。
ツェナーダイオードの点検
次は、ツェナーダイオードに不具合はがないか確認していきます。
矢印の先にあるオレンジ色の部分がツェナーダイオードです。
電流の流れを、方向を変えて検査します。
上の写真のように、片方は流れて、もう片方は流れていなければ正常となります。
× 両方針が動いてしまう
○ 片方が動いて、片方が動いていない
今回は正常に動いていました。
アメ車に搭載されているABSユニット Kelsey Hayes
欧州車にはATEやBOSCHといったメーカーが多いのですが、アメ車にはKelsey Hayesがよく搭載されています。(GM社・クライスラーなど)
以前、Kelsey Hayesの修理をしたときに、後日ABSランプが再点灯してしまうといったケースがありました。
その時の原因が、こちらのツェナーダイオードだったんです。
消耗部品のため、この一件があってから予防対策としてツェナーダイオードも交換するようになりました。
これらの基板修理によって、ABSランプも消え、正常に動作するようになりました!
「修理できなければ、廃車も覚悟していたよ」とおっしゃっていたので、お役に立てて本当に良かったです。
T様、この度は本当にありがとうございました1