ボルボ850
ボルボ850 ABSランプが点灯しているとのことでご相談いただきました。
すでにディーラーさんにて、ABSユニットの交換を3~4回はされているそうです。
今回は部品の販売が終了してしまった為、オーバーホールができる弊社にご依頼をいただいたという流れになります。
volvoのABSユニットの壊れ方
ボルボのABSユニットは
- 基板のコンデンサー
- トランジスタ
- IC回路のハンダ剥離
- カプラー端子部分のハンダ剥離
といった壊れ方をします。
ヨーロッパ規格の自動車部品に使用するハンダは、環境の観点から鉛フリーハンダの使用を義務付けられているため、昔から使用されいている、共晶ハンダ(鉛)が使えません。
鉛フリーはんだは環境には優しいのですが、融点が高く、ハンダのぬれ性が低いため、施工時、施工後の不具合の発生が共晶ハンダよりも多く起こります。
- 鉛フリーハンダ 217度
- 共晶はんだ 183度
共晶はんだの方が融点が低く基板に優しい。
そして、はんだの広がりが良く、施工しやすいという特性があるため、より精度ある半田付けが可能というメリットがあります。
▼点灯していたランプはこちら
- ABS・・・急ブレーキによってのタイヤのロックを防いでくれる装置
- TRACS(トラクションコントロール)・・・▶︎詳しい解説はこちら
ABSユニット取り外し〜修理
ABSユニットはエンジンルームを開けて助手席前にあります。
こちらが修理するABSユニットです。
ボルボのABSユニットはコンデンサーの不具合も多く交換が必須です。
コンデンサー交換ようの専用ハンダゴテを使用します。
交換するコンデンサーです。
専用テスターにより基板の最終チェックをして完了です。
今までに4回ABSユニットの新品交換をされていたということは、5年に1度ぐらいのペースで壊れてしまっていたことになります。
基板にもよりますが、ハンダの寿命が短いもの、コンデンサーの耐熱、耐久が低いものもあります。
少しコストはかかりますが、耐久温度が5度高い部品を使用するだけで、耐久年数が延びるのです。
弊社では保証期間7年の倍ぐらいの部品性能維持を目指しています。