BMW E93
修理工場さんからBMW E93 ABSランプ点灯修理のご依頼をいただきました。
【左フロントスピードセンサーの故障コード】が入力されていました。
ご依頼くだっさた修理工場さんでは、新品のスピードセンサーに交換しても再度同じ故障コードが入力されたとのことでした。
そうなると基板の故障が考えられます。
念の為弊社でも純正新品のスピードセンサーを取り付けてリセットしてみましたが、同じく左フロントスピードセンサーの故障コードが入力されました。
基板の故障と考え、実際にABSユニットを分解して確認します。
ABSオーバーホール
ABSユニットを外し、基板をチェックしていきます。
今回故障していたのは、【ABSユニット内部のスピードセンサー回路の部品】でした。
コンデンサーなど小さな部品を交換します。
コンデンサーを交換するときはこちらの挟み込みタイプのはんだごてを使用します。
これを使用した方が、片方ずつハンダを溶かして外す方法より確実に外せますし、両方いっぺんに外すため基板の土台剥がれなど致命傷を与えることもありません。
基板修正には欠かせないアイテムです。
こんな感じで挟み込んで使います。
こちらは10年前後でパンクしてしまう電解コンデンサーです。
この部品は現状正常値を示していても、経年劣化で近々壊れてしまう可能性があるので、ABS修理をする際には全て新品に交換して対策しています。
元々付いている電解コンデンサーは10年前後で寿命が来てしまいますが、画像の赤い部品はセラミックコンデンサーといって、ほとんど壊れることはありません。
この作業によって、修理後さらにABSユニットの寿命が伸びることになります。
センサーか基板か、判断方法
弊社で修理ディーラー診断機によって故障箇所が断定できますが、稀に、今回のような事例もあります。
ABSランプがついた場合の故障原因は主に下記の3つがあります。
- ABSユニット本体の故障(ABSユニット)
- ABSユニット本体までの配線、カプラー
- ユニットに情報を送るセンサー類 (スピードセンサー等)
弊社は基板の修理を専門に扱っているので、①の場合基板を直接開けて確認するので、すぐに判断ができます。
③の場合もセンサー類の抵抗値を測定すればすぐに判断ができます。
②のケースが一番時間がかかります。例えばABSの故障履歴があっても、ECU、ミッションユニットなどの不具合でABSランプが点灯していることもあるので一番時間がかかるります。