今回は、VWシロッコ ABS修理のご紹介です。
はじめABSランプが点灯したときに、お客様自身でスピードセンサーのフロント左右を交換して、一旦ランプは消灯。
しかし、また点灯してしまったとのことでご相談くださいました。
診断
診断機で再点灯してしまった原因を特定します。
- 01276 ABSハイドロリックポンプV64
- 00287 右リヤスピードセンサー
- 00290 左リヤスピードセンサー
不具合が起きていたのは、ABSユニット本体と、お客様が交換されなかった方のスピードセンサー二箇所(左右リヤ)でした。
スピードセンサーはほぼ同時期に故障しやすいため、今回のように少しの時間差で交換していない方のスピードセンサーに故障が起きるということはよくあります。
ちなみに、スピードセンサーは純正部品かOEM部品がおすすめ。
2~3千円の安い部品は、交換してもABSランプが消えないケースもありますので、部品の選択には要注意です。
ちなみにですが、12,000円という高値で模造品が売られているのを目にしたことがあります。スピードセンサーをご購入の際には、価格の高さではなく、純部品かOEM部品かどうかもぜひご確認ください。
修理
ABSユニットはオーバーホールで対応。
左右リアのスピードセンサーは交換という流れになります。
ABSユニットを取り外します。
バッテリーの後ろあたりにあります。
▲こちらが修理するABSユニットです。
今回取り外しの作業をした井口さん。
整備の腕はもちろんですが、人が良い、いつも笑顔を絶やさないメカニックです。
取り外してもらったABSユニットは、私、基板整備士の永井が作業します。
基板部分のコンデンサー、トランジスタの交換。
そして、コイルの回転数が少なかったため、コイルやブラシの部品交換もします。
エア抜き作業
修理が完了したら車両にABSユニットを取り付け、最後にエア抜き作業をします。
マスターシリンダーにブレーキ圧送機を取り付け、ABSユニット内部に入っている空気を抜き取って完了です。
ABS修理をする際には『ブレーキオイル交換+エア抜き』をするのですが、この作業は2年に1度の車検の際にも実施します。
もしABS修理後、車検が近ければ整備工場さんに「ABS修理時にブレーキオイルの交換をした」とお伝えください。