BMW Z4
BMW Z4 ABSランプが点灯しているとのことで、ご来社くださいました。
診断
故障箇所特定のために診断をします。
入力されていた故障コードがこちら
5DF1 DSCハイドロリックユニットポンプモーターコネクター
どちらのコードも弊社のオーバーホールで解決できます。
取り外し〜修理
DSCユニットの上にエアコンの配管があるので、タイヤハウス側からDSCにアクセスします。
▼『BMW Z4 ABSユニット取り外し方法』 詳しく知りたい方へおすすめの記事
こちらがZ4のDSCユニットです。
こちらを分解して修理します。
修理跡発見
モーターの部分に施工跡がありました。
お客様に確認したところ、前のオーナー様が修理をした可能性があることがわかりました。
モーターコイルの部分には水分が入らないようにゴムのOリングが使用されていますが、その部分に液体シールが塗布されていました。
このように液体パッキンを塗ってしまうと、数年後にその部分が劣化してモーターコイル内に水分が混入してしまいます。
↓液体パッキンを剥がす作業(20秒動画)
修理跡②
シール部分には穴が開けられていました。
こちらから水分が混入してDSCユニットが故障してしまったようです。
今回のような再修理のケース
ABSランプが点灯して、すぐに弊社にご相談をいただける場合と、その他に下記のようなケースがあります。
- 他社で修理したABSの再修理のご依頼
- 他社で一度分解したものの、直せずご依頼
現在、10台に1台は修理した形跡があります。
他社で修理したユニットは、モーターの部分が破損していることが多く、その場合は修理する箇所が増えてしまうので+2万円ほどかかります。
ほとんどのケースはこれで解決できるのですが、残念ながら症状がひどい場合は、弊社でも修理ができないこともあります。
お帰りの際にお客様も
「他社で修理したケースがあるとブログで読んでいたが、まさか自分の車が当てはまるとは思っていなかった」
とおっしゃっていました。
前オーナーさんが修理しているケースだけでなく、オーナーさんはABSランプが点灯している状態で手放し、販売業者さんが格安ABS修理業者さんに依頼をしているケースもありそうです。
毎日目に見えるような場所ではないため、オーナー様自身が気づくことは難しいですが、もし今後中古などでBMWをご購入をお考えの方は、販売店様にABSの修理歴があるかどうか聞いてみるのも良いかもしれません。