VW ゴルフ4
北海道から、ゴルフ4 ABS修理のご依頼です。
今回は宅配便で、ABSユニットをお送りいただきました。
(↑写真は、過去ご依頼いただいたことのあるゴルフ4)
実は今回のゴルフ4、一度オーバーホールをしたのですが、6ヶ月経って「ABSランプが再度点灯したのでまた点検してほしい」とご連絡をいただきました。
ゴルフ4のABSユニットは、修理後再度点灯することはほとんどないため不思議に思っていたのですが、それもそのはず、今回は大変珍しい不具合が起きていたのでした。
まずは、前回の修理内容
前回は、基板部分の
- コンデンサー
- トランジスタ
- カプラー接続箇所のハンダ割れ
といった部分を修復しました。
この工程でABSのモーターは動き出し、納品したというのが前回までの流れです。
今回の診断〜修理
故障コードの画像を一緒に送ってくださいました。
ご丁寧にありがとうございました。
▲基板、モーター、ソレノイドに分解したところ。
前回修正した基板部分を再度点検しましたが、やはり問題はありませんでした。
となると疑わしいのは、モーターです。
まずは、モーターを点検。
12Vテストしたところ……モーターが動きません。
モーターの内部の不具合が考えられます。
分解してわかったのは、モーター内にあるブラシが異常に消耗していたことでした。
左側にあるのが消耗して接点がなくなってしまったブラシです。
正常のものに比べると、長さが半分以下になっています。
このブラシを正常なものと交換することで、無事ABSモーターは正常に動き出しました。
お客様に詳しくお話を聞いてみると、「雪国のためABSが作動する機会が頻繁にある」とのこと。
ABSが作動すると、モーターコイルが回転するのですが、回転する度に電気接続部分のブラシが消耗するため、ABSの作動する頻度が多い分ブラシの接続部分が削れ、電気が流れなくなり動作しなくなった、という珍しい事例でした。