スバル インプレッサ
インプレッサ 2003年 ABS修理でご来店くださいました。
ディーラーさんでは部品の供給が終了してしまっているため、乗り換えるか、ABS基板を修理するかという選択肢しか残っていない状況でした。
弊社では輸入車のABS修理がメインとなっていますが、一部国産車でも輸入車と同じメーカーのABSユニットを使用している車両があります。
今回のインプレッサABSもオーバーホールができる車両です。
故障診断
▼メーター内で、点灯していたランプです。
サイドブレーキ警告ランプ
▼入力されていた故障コード
2e00 RR減圧バルブ故障 図Aの青色
このまま入力されていた故障コードを参考に故障診断をすると、機械的なハイドロリックユニットの不具合として捉えてしまうことが多いのですが……
実際に壊れている箇所は、そのバルブを動かしているABSユニットの基板の故障になります。
↓図A黄色
Point
最近お問合せで増えてきた事例で下記のようなものがあります。
- ABSランプなどの点灯は無い。
- ブレーキの1箇所からブレーキオイルが出てこない。
- ブレーキが引きずってしまい、常時1箇所のブレーキが効いている状態
上記の症状の場合はハイドロリックユニット内部のソレノイドバルブの固着が原因です。
ソレノイドバルブの交換はできないため、ハイドロリックユニット部品の交換になります。
こちらは弊社でも、ディーラーさんと同じ作業になるため、価格も同価格帯になります。
↑こちらがハイドロリックユニットです。図Aの赤枠↓
この中に入っている
- 保持ソレノイドバルブ
- 減圧ソレノイドバルブ
こちらのバルブを閉じたり、開いたりする事でブレーキを効かせたりしています。
こちらのバルブを電気的にコントロールすることによって、急ブレーキ時のタイヤロックを防ぐ役目をしているのが
今回直した、ABSコントロールユニットです。
↓図Aの黄色
ABSユニット取り外し〜修理
早速ABSユニットを取り外して行きます。
ABSユニットの取り付け場所はこの位置、エンジンルームの右前(右ヘッドライトの後ろ)辺りにあります。
取り外せました。
ボルト6本と電源カプラーを外すだけで取り外せますので、ブレーキの配管は外しません。
エア抜き作業も必要ありません。
次は基板を開ける作業です。
弊社で使用している、SUW30 超音波カッターは硬いプラスチックの部品でも簡単に綺麗にカットすることができます。
このように基板の上部の部分を切り離します。
顕微鏡で損傷箇所を探して修理します。
基板内部の配線数十本が電気腐食で断線していたので、すべて修正して完了しました。