BMW 130 ABSランプ点灯修理 千葉県よりご来店
今回は千葉県からお越しのF様のBMW 130、ABSユニット修理のご依頼をいただきました。
F様は昨年こちらのお車を中古でご購入されたそうですが、最近になって突然メーター内にABSランプが点灯するようになってしまったとのことでした。
今ではあまり見かけない仕様で、個人的にも好きな一台です。
同じ年式のBMWだと、すでに価値がゼロに近くなっているものも多い中で、この130iは今でも100万円前後で取引されていて、人気があることを感じます。
そんな貴重なお車ということもあり、修理でお手伝いできたらと、今回も作業にあたらせていただきました。
点灯していたランプ
- ABSランプ
- サイドブレーキランプ
- DSCランプ
- エアバックランプ
4つ同時に点灯しているケースでは、ユニット内部の電子的な不具合が疑われるケースが多いです。
診断


診断機にてチェックを行ったところ、以下のような故障コードが確認されました。
- 5DA1 DSCホイールスピードセンサー:右フロントの妥当性
- 5DC1 / 5DC3 DSCホイールスピードセンサー:右リヤの妥当
- 5DF7 DSCシャシー電装回路が高過ぎ
- 9503 DSC SZL課電圧
- D373 メッセージレシーバDSC
- 5DF0 / 5DF1 DSCハイドロリックユニット:ポンプモーターおよびコネクター不具合
右側前後のスピードセンサーの不具合と、ABS(DSC)ユニットの故障を確認できました。
対応としましては下記の通りになります。
①②⑤は、スピードセンサー交換対応
③④はDSCユニット基板修正対応
⑥はDSCユニットオーバーホール対応
スピードセンサーは同じような時期に不具合が出やすいため、一度に交換しておくことで、作業の手間も少なくなり、結果的に工賃も抑えられます。
ABS本体修理
基板内部コンデンサーの不具合と交換
今回の診断で、ABSユニット内部の基板にある「電解コンデンサー」の数値に異常が見つかりました。
この電解コンデンサーは、丸い円柱形の部品で、電気を一時的に蓄え、安定した電圧を保つ働きをしています。
見た目には劣化がわかりにくい部品ですが、性能が落ちてしまうと、ユニット内の回路に必要な電圧が届かず、ABSやDSCの誤作動につながることがあります。
今回は、数値に異常があった部品を新品に交換し、基板の回路が正常に働くよう調整を行いました。
こういった電子部品の状態は、見ただけでは判断がつきませんので、測定器での数値チェックが欠かせません。
地味な作業ではありますが、こうした積み重ねがユニット全体の安定につながります。
長く安心してお使いいただけるよう、丁寧に修理させていただきました。
作業した内容
- モーター部のオーバーホール
- 基板内部の配線修正
- 容量不足のコンデンサー交換
電子部品の点検も重要な工程
ABSユニットの中には、コンデンサー、トランジスタ、ツェナーダイオードなど、さまざまな電子部品が組み込まれています。
こうした部品は、長年の使用や熱の影響で少しずつ性能が落ちていき、結果としてABSやDSCの誤作動を引き起こす原因になることも。
Jスクエアでは、基板内部の診断を行う際、ただ目で見て判断するのではなく、
サーキットテスター(マルチテスター)を使って数値で確認しながら、部品の状態を丁寧に点検しています。
- 電解コンデンサー:容量値の異常や劣化をチェックし、数値がおかしいものは新品に交換。
- トランジスタ:回路内のスイッチとして働く重要部品。導通テストで不具合の有無を確認。
- ツェナーダイオード:過電圧から回路を保護する部品。ツェナー電圧の確認で正常動作を見極めます。
これらの細かな点検と部品交換を行うことで、ユニット内部の安定動作と再発防止を図っています。
「部品交換だけで直るのか不安…」「できれば修理で直してほしい」そんなお悩みをお持ちの方も、ぜひ一度ご相談ください。
ABS本体の再取り付け・仕上げ作業
修理後のABSユニットを車両へ再取り付け
ブレーキ圧送機を使用してDSCユニット内部のエアを完全に除去作業を実施
スピードセンサー4か所すべて新品交換
(※故障箇所は右フロント・右リヤでしたが、F様のご希望により他のセンサーも交換)
※センサー交換割引を適用
作業完了後には走行テストを実施し、各ランプの消灯とABS・DSCの正常作動を確認して無事納車となりました。
全国からご依頼をいただいています
Jスクエアでは、東京・神奈川・千葉・埼玉・静岡といった近隣のお客様であれば、事前診断なしで当日の判断・修理が可能です。
もちろん、車種や症状によっては診断機での事前診断が必要な場合もございますので、まずはお気軽にご相談ください。
「近くにABS修理に対応できる工場がない…」
「ディーラーだと交換対応になってしまう…」
そんなお悩みをお持ちの方も、ぜひ一度Jスクエアにご相談ください。