アウディTT
神奈川県のYさま、アウディTT ABSランプ点灯でご来店くださいました。
ご来店いただいたタイミングでは故障ランプは消灯していました。
点灯、消灯を繰り返していたようです。
ご来店までの経緯
購入店で整備
ABSのランプが点灯
診断
スピードセンサー不具合と判明
スピードセンサーの交換したものの、ABSランプが消えない
「もうお手上げ」との事で、弊社を見つけてくださったそうです。
診断
改めて弊社でも診断したところ……
やはり、スピードセンサーの故障コードが残っていました。
修理工場さまでスピードセンサーは交換済みとの事ですので、残るはABSユニット内部の基板の不具合の可能性が出てきました。
『ABSランプが点灯していないと修理できませんよね?』とのご質問が多いのですが、ABSランプが点灯したり、消灯したりを繰り返している場合は、診断機を繋げて故障コードを読み取ることによって、修理、見積もりが可能です。
消灯していても大丈夫です。
ABSユニット取り外し
ABSユニットは、車両の左側にあります。
フェンダーカバー保護具を取り付けてABSユニットを外す用意をします。
エアフィルターケースを外すとABSユニットにアクセスしやすくなります。
こちらが取り外したTTのABSユニット。
黒い基板部分を修理します。
修理
ABSハイドロポンプ,基板部分を取り外します。
トルクE5で4本のボルトを外すと分離できます。
超音波カッターで基板上部を外します。
Ate製MK20の基板修理は、顕微鏡を使わずに拡大鏡で修理ができます。
今回はスピードセンサーの回路と、ABSポンプの回路が断線していたので修正をします。
今のところ正常に作動していた電解コンデンサーですが、20年以上使用していますのでそろそそ寿命を迎える頃です。
再発防止のためにこちらも交換します。
▲コンデンサーは1つずつ個別包装されています。
トランジスタも消耗部品ですので、こちらも交換します。
ABSユニットを取り付け後に、最後にエア抜き作業を実施して完了になります。
20年以上経過した今では、ご依頼が少なくなってきたモデルです。
20年前というと、ちょうど私が基板修理を始めた頃。
そのため、今回は久々の修理ご依頼でとても懐かしい気持ちになりました。
(当時は、車1台入庫できるぐらいのスペースで1人でお店をやっていました)
Y様も、「まだまだ乗り続けたい」とのことでしたので、また何かお役に立てることがあればぜひぜひお声がけください。今後ともよろしくお願いいたします。この度はありがとうございました!