VW エンジンがかからない
メーター回路破損
エンジンがかからないとのことで、修理依頼をいただきました。
基板チェック
ビスを外し、基板をチェックします
写真でもわかるように。タンタルコンデンサーがショートしています。
電解コンデンサーは液漏れなどで故障しますが、タンタルコンデンサーはショートによる故障です。真っ黒く焦げて何の部品かわからなくなった場合はタンタルコンデンサーです。(発熱して燃えることもありますが、火災になることは少ないと思います)
容量の大きなコンデンサーは長寿命
コンデンサーは容量の大きいものほど、丈夫で長持ちします。取り付けに問題がなければ、一回り大きな容量のコンデンサーを使用した方が、基板の寿命が長くなります。
POINT
長持ちさせるコツは、耐久温度と容量をオーバースペックに。
右側の基板が、熱で外れかかっていますがコンデンサーを取り付け後は安定しているため問題ありません。
耐久性をあげるために、数mm大きいタンタルコンデンサーを取り付けたため、多少基板部分が浮いているように見えますが問題ありません。
タンタルコンデンサーは、電解アルミコンデンサーやセラミックコンデンサーに比べて
- 小型で大容量
- 容量が安定する
という2つの特徴があります。そして温度や回路の直流電圧による静電容量特性の変化が少ないため、より精密な回路などによく使われています。しかしその分値段が高価なため、大量に基板を製造するときには最低限の容量のものを使用するようです。
弊社では基板を長持ちさせるため、サイズが許す限り大容量のタンタルコンデンサーを使っています。弊社で修理した基板は10数年と壊れないため、クレームも再修理率0.03%をキープしています。