BMW E91 ABS警告ランプ点灯 京都から横浜の弊社までご来店
BMW E91 ABSランプ点灯で修理ご依頼をいただきました、O様。
なんと
地元でABS修理を依頼できる業者がなかったとのことで、京都から横浜の弊社までご来店くださいました!
(京都〜新東名利用 4~5時間 / 今回O様は休憩をいれながら7時間かけてご来店くださったとのことです)
弊社にご依頼くださったのは、
- ディーラーさんでの見積もりが約40万と高額だったため、コストを抑えたかった
- 近くにABSユニットを取り外してくれる修理工場さんがなかった
- 脱着工賃も7年保証してくれるために安心と思った
- 遠方でも日帰り修理)が可能と知って(修理時間約3時間
とのことでした。
ご足労をおかけしてしまいましたが、修理後は安心して長く乗り続けられるように修理してまいりますのでご安心ください!
BMW E91 ABSユニット修理
診断
BMW純正の診断機を使用
弊社はBMWドイツ本社と年間契約!
故障診断、コーディング作業もBMWディーラーさんと同じサービスをご提供しています。
また、2台設置しているため1台がコーディング作業に数時間使用することになっても対応できるためお待たせしません
故障コード
➡︎ DSCハイドロリックユニットポンプモーターの機械的な故障を示しています。
5DF1 DSCハイドロリックユニットポンプモーターコネクター
➡︎ SCユニットが機械的な故障、ポンプとコネクターの電源回路が遮断されています。
オーバーホールで対応します!
今回、点灯していた警告ランプはこちら
- ABS
- DSC
- サイドブレーキ
▲タイヤ空気圧警告
タイヤパンクのシステムもABSユニットで管理しているため、このように表示されます。
こんなケースも……
▲こちらは別の車両ですが、エアバックランプも同時に点灯しています。
ABSユニットは、エアバック、エンジン、ミッションと色々な制御と連携しているため、様々な警告ランプが点灯してしまいます。
ABSユニット取り外し
ABSユニットを取り外す前に、マスターシリンダリザーブタンク内のブレーキオイルを抜きます。
(ブレーキパイプを外した時にブレーキオイルが出てくるのを防ぐため)
輸入車のブレーキパイプは国産車より柔らかいため、ある程度テンションをかけてずらしておけばABSユニットは比較的に外しやすくなっています。
<整備士さん向けポイント>
▲ こちらはR35 GTRのABSユニットについているブレーキパイプです。
国産車のABSユニットについているブレーキパイプは硬いため、曲げると壊れてしまう可能性があるります。事前に取り外しておくことをオススメします!
▲ こちらが修理するABSユニットです。
(▲BMW診断機 IMIB R2を使用して、各種センサー類の波形のチェック、正常なパルス信号を発生させているかオシロスコープモードで調べます。)
ABSユニットオーバーホール
今回、ABSユニット内のコイルが真っ黒焦げになっていたため、交換になります。
▲左)焦げたコイル 右)正常なコイル
基板部分は、コンデンサー、トランジスタなどを交換します。
基板では特に電解コンデンサの壊れが多く、ひどい場合には中の電解液が溢れて基板を腐食させてしまうケースもあります。
コンデンサーの役割
コンデンサーには多数の種類があり、『理論的なコンデンサーは電気を蓄え、直流を防止して、反対側の電極には通じさせない』
という動作をします。
修理した基板の寿命について
修理した基板の寿命を計算してみると
《512000時間=58.44年》
計算上ではこのような年数になります。
実際1台の車をこれだけの長さ乗り続けるという例がありませんので、現実的ではありませんが……
実際、弊社でABS修理をしたお車が再度故障し、修理のご依頼がくるというケースは0.003%と、ほとんどありません。
上記の計算は、基板周辺温度による影響があるので確実ではないのですが、一部のコンデンサーの寿命をピックアップして考えております。
寿命をお約束できるものではありませんので、参考程度になさってください!
一般的な電解コンデンサは105°のものが使われており、寿命は周辺温度が105°の場合2000時間で、日数に直すと83日と8時間です。
基板周辺温度が45°ぐらいとして仮定すると、アレニウスの法則より、周囲温度が10℃下がると寿命が2倍になるので、105-45=60(x2を6回)
2000x2x2x2x2x2x2=128000時間=14.6年
さらに105°のコンデンサーを130°耐久のコンデンサーに変えるだけで
128000時間x2x2=512000時間
58.44年と計算上ではありえないぐらいに寿命が伸びます。
車に乗らずに、車を10°ぐらいの環境に置いて保存すると寿命は伸びます!!
ABS取り付け〜オイル補充
弊社で使用しているブレーキオイルは、DSC、ESP,VDC,に対応している、AteSL6のグレードを使用しています。
輸入車のESP機能に特化したブレーキオイルです。
(この下のSL4のグレードはESP未対応)
■ドライ沸点 265度
■ウェット沸点 175度
DOT4規格のこのオイルでもDOT5位上の沸点性能があるために、サーキットなどのスポーツ走行されるユーザー様にもお勧めします。
また、DOT4規格ならではのオイルの耐久年数があるために通常走行でも安心して使用できます。
通常の2人でフットブレーキを踏みながらの作業では完全にエアが抜ききらないことがあります。
弊社では、圧送機で圧送しながら、診断機でのエア抜きを実施します。
診断機でのエア抜き作業では、4箇所のブレーキキャリパーのブリーダに接続してオイルを抜く指示が出ます。
最後にCBSの項目をリセットします。
CBSは運転者に車の整備状況、交換履歴、交換時期などを教えてくれる車の情報項目になります。
ブレーキパットの残量が少なくなったり、エンジンオイル交換時期なども教えてくれる便利な機能です。
最後に、ブレーキオイルを交換したので数値を100%に設定。
この数値がだんだん減っていき、10数%になったら『そろそろ交換時期ですよ〜』とお知らせしてくれます。
以上で、BMW E91 ABS修理が完了しました!
- 脱着工賃も7年保証で安心
- 3時間で日帰りで修理完了
- 専用診断機での、コーディングや、ブレーキ圧送期での確実な作業
遠方のお客様も、ぜひ一度ご相談ください!!